002













少女は出港してから、3日後の朝に目を覚ました。

その間、ベポだけでなくいろいろなクルーが順番に少女の見張りをしていた。
でも大半はベポだったし、彼女が目を覚ました時もベポが見ていた。


「白くま……? 私、死んだの?」
「生きてるよ。キャプテン呼んでくるね」


1人になった少女は、ベポの言ったキャプテンという言葉と、ベポの着ていたつなぎのドクロから、今いる場が海賊船だと知る。
緩やかな揺れからして、もう海のど真ん中なんだろう。

白くまが喋ったことが疑問だったが、そんなことよりもこの場から逃げなきゃ、という思いの方がが強かった。
でも包帯だらけの身体は思うように動いててはくれず、動かすと予想以上の痛みが襲う。


「動くなよ。傷口、開くぞ」


突然男の声がして、少し肩が揺れる。
逃げようとするのに必死で、気付かなかったらしい。


「……私を船から降ろして」
「その傷でか?」
「傷は関係ない」


男の顔には見覚えがあった。
懸賞金2億ベリーの賞金首、トラファルガー・ロー。

降ろしてもらえなかったら、力押しで逃げようと思っていたのだが、それは叶わないらしい。
億越えルーキーなんかから逃げられる自信がない。


「俺のこと、知ってそうだな」
「お尋ね者が今さら何を」
「まぁ、確かにそうだな」


確かに懸賞金が億を越えた辺りから、一気に知名度が上がった。
それにしても、こんな幼い少女が知ってるとは思わなかった。


「お前、何者だ」
「ただの村人です」
「ただの村人が、あんな無人島に転がってるわけないだろ」


自分の素性を言いたがらない限り、この少女は海賊が嫌いなのか。


「質問を変えよう。お前、戦えるのか」
「……それなりに」


なんでそんなこと、と思っていると、男の口から予想外の言葉が飛び出した。


「お前、仲間になれ」
「無理です」
「嫌、ではなく、無理、か」


断られるのは分かっていたが、無理という単語が飛び出すとは思わなかった。


「私は、誰も信じられないので。仲間なんて無理です」


そう言った少女の目は、悲しみに満ちていた。




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すごい急ぎのうp
とても短い…申し訳ありません!

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