005













今までも過去から逃げることで自分を守っていたのか。
そう気付いたところで、に変化はなかった。

そうしなければ、生きていけなかったから。


「今までそうやって逃げてました。そうやって自分を守っていたんだと思います。でも私はそれでもいいんです」
「本当にいいと思ってるのか。だったらなぜ子供を助けた。それだって逃げられただろ」


確かに、と納得させられてしまう。
あの時は逃げると言う選択肢は、の中にはなく、父のように守らなければ、という考えしかなかった。


「……なんで、そこまで私を仲間にしたがるんですか」
「お前と一緒だと、言えば分かるか」
「……は?」


は、分かるわけない、というような目で睨むが、ローはそれを気にした様子もなく続ける。


「俺にはお前が寂しくってしょうがないように見える。子供を救う気持ち……だな」


今まで何を言われても、大して驚いた様子を見せなかったが、初めて目を見開き、驚いていた。
おまけにどんどんと目に涙を溜め込み、ローにそれを見せないように、反対側を向いてしまう。


「初めてです。私にそこまで言ってくれた人。だからこそ怖いんです。いつか絶対離れていくと思っちゃって」
「大丈夫だ。この船にはたくさんクルーが乗ってる。寂しいときは誰かが相手してくれる。1人になりたくったってなれないこともあるかもしれないがな」


そんな環境で生活したことがないは、想像もできないことだけれど、どこかでそんな生活に憧れていた気がする。


「……ありがとう、ございます」
「その言葉は肯定ととるぞ」


くしゃりと頭を掻き回してやれば、一瞬身を縮めたが、すぐに力が抜ける。


「……そういえば、。お前何歳だ」


ずっと、まだ幼いと思い込んでいたが、どうにも子供とは思えない節がいくつかある。
単に過去の経験から、大人びているだけなのかとも思ったが、納得できなかった。


「……17です」


も、ローが何を言いたいか分かったらしく、振り返り、少し不満そうな顔をする。


「……何歳だと思ってたんですか」
「12、3歳くらいだと思ってたな……」


自覚はしてたものの、7年前からほとんど人と関わる機会がなかったため、他人に指摘されたことはなかった。


「童顔だって、自覚してますよ。ちびですし」


またくるりと顔を背けてしまう


「そういうところだって子供っぽいんだよ」
「……いいです。もう」


拗ねてはいたが、内心は幸せだった。
7年振りがたくさんあって。




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間違えてこの話を飛ばしてい待ってましたOrz

100816
100823 修正up