011
案の定、1時間もしないうちに、甲板が騒がしくなってきた。
料理を甲板に運ぶだけで、相当騒いでる。
「外、どうしたんでしょうか」
「宴の準備してる。そろそろ行くか」
「はい…?」
は、未だ宴の意味を探っているらしいが、分からないらしい。
「宴の意味も行けば分かる」
「はい!」
甲板には料理も揃っていて、準備万端だった。
二人が部屋から出てきたのを見て、クルーたちは一層騒がしくなる。
「キャプテン! 早く始めましょうよ!」
「、主役は真ん中だ! こっち、こっち!」
「主役?」
宴というのは、甲板で食事をすることなのだろうか。
それにしても主役とは?
分からないことだらけで、頭がパンクしそうになっているところでグラスを渡され、グレープのジュースを注がれる。
全てなされるがまま。
「、グラス上げろ!」
「え、あ、はい!」
横からシャチに促されたが、その行動の意味は分からない。
「新しい仲間、に乾杯!」
「乾杯!」
ローが普段より大きい声で叫んだかと思うと、その何倍もの声量が降ってきた。
何事かと思って、固まっていたら、後ろからローに小突かれる。
「アホ面してんな、主役」
「主役って私なんですか?」
「さっき言っただろ。お前の仲間記念だ」
きょとんとしている目の前では、既にクルー達の暴飲暴食が始まっていた。
その中でローが挨拶しろ、と無茶を言ってきた。
こんな中で声が通るはずがない。
ベポに救いの眼差しを送っても、気付いてくれない。
どうしよう。
と思ったら、早速酔い出したあるクルーが、「主役喋れー」と絡んできた。
見事な絡み酒。
でもそのお陰で、周りのクルーたちも絡んできたので、とりあえず喋りやすくはなった。
「え、と…・です。よろしくお願いします」
いつもより大きな声。
そして立って、ぺこりとお辞儀をすれば、可愛いなーという声が多数届いてきた。
その言葉で、ふとあることを思い出し、もう一度口を開く。
「後! 私は17歳です!」
一瞬で静まり返った。
それだけで、の年齢をまともに予想できていた人間は、誰一人存在しなかったことが分かる。
背後では、ククッと笑う声が聞こえる。
ローは間違いなく楽しんでいる。
それを少し睨んでやると、益々楽しそうに笑い出した。
そしたらシャチも笑い始め、続いてベポ、ペンギンも。
これは流石にショックだ。
そんなに面白いことをしているつもりはないのに。
ヤケになって、手にしていたジュースをぐびっと一気に飲み干すと、一瞬世界が回った気がした。
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童顔な子って可愛いですよね。
100903