012
気付いたらベッドの上だった。
目を開けたら見慣れた天井。
ソファーではローが本を読んでいる。
しかも外は随分と明るく、早朝ではないことが分かる。
「起きたか」
「あの、私昨日……」
ジュースを飲み干した辺りまでの記憶はある。
その後は?
「お前が飲んだのは酒だ。飲んですぐ寝た」
「ここには?」
「俺が運んだ」
「す、すみません!」
「気にするな。お前は悪くない」
それにしても、ベッドまで運んでもらうなど、と思ったが、ローに遮られた。
「それよりも、明日には島に着く」
「島、ですか?」
「あぁ。この前島に上陸したときは動けなかったからな。必要最低限の物しかないと不便だろ」
そういえば怪我をしてる間に、一度島に上陸していたかもしれない。
なんとなくそのようなことをベポから聞いた。
その後下着など、生活必需品をベポが持ってきてくれた。
(下着買うの恥ずかしかった! って言われた)
「でも私、今のもので不自由してません」
「気遣うな。服も少ないだろ」
「いえ。元々こんなものだったので」
村で暮らしていた頃は、本当に必要最低限のものしか与えられなかった。
「長く雨が降ることもあるから買っておけ」
「……はい」
命令されてしまったら、逆らえない。
それと、と言う声と共に、何かが顔に降ってきた。
「少しでかいが、お前のだ」
降ってきたそれを引き剥がすと、シャチやペンギンの着ている、ハートの海賊団のマークの入った真っ白のつなぎだった。
「これ、いいんですか?」
「あぁ」
改めて仲間と認められたようで、嬉しい。
「着てもいいですか?」
「あ? ちょっと待て」
「あ、大丈夫です」
部屋を出ようとしたローを引き留める。
今はTシャツに短パンという軽装なので、上から着れるから、わざわざ出ていってもらう必要はない。
「……少し大きいですね」
「シャチにサイズ合わせてもらったんだがな」
腰の位置は大体あってる。
でも手足が出ない。
2回ほど折って、やっと丁度いい長さ。
「…手足が短いのか……」
「丁度いいよりお前らしい」
それはどういう意味か、と一瞬思ったが、なぜかその言葉が嬉しくて、すぐにそんなこと忘れてしまった。
←Back Menu Next→
***
つなぎの袖、裾が長いのはシャチの趣味だと思ってください。
本当のところは私の趣味。
100906
120409