017
ここしばらくは船が平和だ。
平和すぎてクルーのほとんどが飽きている。
も例外じゃなく、折角傷が治ったというのに、1日のほとんどをベポの背中に張り付いたり、ベポの腹で昼寝をしたりという生活を繰り返していた。
「ひま……」
陸、陸、と1日に何度呟いているかわからない。
「、ちょっと来い」
「はーい」
ローの呼び掛けに、気だるそうに返事をした割にはぴょこぴょこと嬉しそうについていく。
その光景を見て、平和だ、とクルーたちは再認識した。
***
毎日同じ部屋で寝てるというのに、改めて呼ばれるとは、少し緊張する。
ローに怒ってる様子はないし、大したことではないと思うが。
「そこに立て」
「……はい」
指差されたのは何もない壁。
ローの意図がわからなく、疑問符を飛ばしながらそこに立つ。
に何も説明することもなく、ローは突然果物ナイフを出すと、動くなよ、とだけ言ってに刃を向けた。
ローを信じていないわけではないが、至近距離で刃を向けられるのは本能的に恐怖を覚える。
目を瞑り、ローの次の言葉を待っていたが、すぐ頭上でナイフが壁を傷つける音がして、やっとローのしようとしていることを理解した。
「ちょっ! 何をしようとしてるんですか!」
バッとが慌ててその場から逃げたが、がいた場所の壁には綺麗にナイフの跡が残っている。
「ちっせぇ……」
床からメジャーを伸ばしてみて出た言葉はそれだ。
ナイフの跡に一致するメジャーの数字は140を少し超えたくらい。
ローでなくても似た反応になっただろう。
「……知ってます」
俯いて拗ねるを見るのは何度目になるだろうか。
「胸はそうでもないんだよな」
「ちょ……!」
むにゅっという効果音付きでローの右手はの胸に伸びていた。
はその手を軽く払いのけて、ローから一番遠い壁に張り付いて、顔を真っ赤にしてローを睨む。
「へんたいっ!」
「そんなに反応されるとはな」
想像以上に面白い。
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***
小さい子の方が胸が大きいって言いますよね。
それをふと思い出しただけです。本当です。
120825