A Time . -18-
「ほれっ」
鍛冶屋の奥の部屋は、なぜか広い部屋だった。
例えるならば、道場のような。
そこで抜き身の真剣を渡されたので、道場のようなもので間違いないだろう。
「えーと……?」
「俺に傷をつけてみろ」
「…はい?」
いきなり何を言うんだ。
は訳が分からず呆けていると、鍛冶屋の方から動いた。
「動かないなら攻めるまで」
「ちょ……!」
真正面から降り下ろされた刀を、受け止めはしたものの、鍛冶屋の太い鍛えらた腕に見合った力がかかっていたため、すぐに押し潰されそうになる。
少し危機感を覚えたが、すぐに刀の重量感は消えた。
「ほれ、来い」
どうやら退いてくれたらしい。
鍛冶屋の目的は全く見えないが、とりあえずこの場は逃げられないらしい。
必死で一太刀入れようとするも、全て避けられるか、受け止められてしまう。
「よし、終わりだ」
「……え? まだ傷、つけられてないです」
息を切らしながらも、まだ諦めてないを見て、鍛冶屋はにやりとする。
「嬢ちゃんが俺に傷をつけられるなんか、最初から思っちゃいねぇよ」
「……は?」
「俺はただ、嬢ちゃんの身体能力を見たかったんだよ。だから遠慮とか、してもらっちゃ困るからな」
「はぁ……」
いまいち分からなかったが、どうやら刀を造るのに必要な情報だったらしい。
「じゃ、2日後に取りに来てくれ」
「あ、はい」
刀は2日で出来てしまうものなのか。
「よし、ちゃん。帰ろう」
「は、はい!」
(なんか今日、成り行きだけに任せてる……だけど、自分の刀ができる! しかもオーダーメイド!)
なんだかワクワクする。
***
「佐助さん、ありがとうございます」
「へ?」
「刀です。こんなに本格的に作ってもらえるなんて、思ってませんでした」
本当は1番安いやつにするつもりだったが、オーダーメイドだとそうもいかない。
きっとかなり値が張るんだろうな、と思うと申し訳なくなる。
「あぁ。あそこの店、旦那の行き着けなんだよ。殿も是非、ってね」
「尚更申し訳ないです……」
普段はあれでも、幸村も名の知れた武将と聞いた。
そんな人と同じ店で作ってもらうとは、なんとも恐れ多い。
「まぁ、その分、ちゃんが名を上げればいいんだよ」
「ハードル上げた…」
「はーど……?」
「気にしないでください」
全力で頑張ろう、と再度決意した瞬間。
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***
段々短い。
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