A Time . -20-






初めて知ったのだが、幸村は城を持っているらしい。
今まではたまたま戦が重なったりと、信玄の館に滞在していたが、そろそろ城に帰らなきゃならないとのこと。


「今回は大分長く城空けちゃったけど、出来るだけ城は空けない方がいいの」
「えーと…?」
「だからちゃんも上田城にっていうこと」
「私も、ですか?」
「うん、とりあえず真田の所属になってるから」


そうだったのか。
いろいろと初耳なことばかりで、戸惑ってしまうが、要するに引っ越しということだろうか。


「明日の昼頃出るから、準備しておいて。後、気付いたんだけど、ちゃん馬乗れないよね?」
「馬…乗れません」
「それなりに乗れるようになってもらわなきゃ困るから、今度教えるねー」
「何から何まで、申し訳ありません」


気にしないで、と言い残して佐助は去っていった。

それにしても、明日の昼とは随分急な話だ。
私物の少ないにとっても、仕度などほとんど必要ないが、いきなりだとびっくりする。

そこまで長く滞在したわけでもないが、この館に慣れ始めたせいか、少し寂しくなる。
顔見知りの女中さんもたくさん出たのにな、と思ったが、居場所を選べる立場ではない。


(馬…か……)


刀がそれなりに扱えるから、後は精神的な問題だけだと思っていたけど、それだけではなかった。
甘く考えすぎていたらしい。


「……刀だけでももう少し慣れておこう」


自分に言い聞かせるように独り言を呟き、つい先日受け取った刀を2本持ち、縁側から外に出る。

流石に真剣で鍛練場に行くのは気が引ける。
絶対に誰か周りの人に、怪我させてしまう。

まずは長い方を鞘から抜き出してみる。


(あ、軽い)


長さの割に細いのもあるが、それにしても随分と軽かった。
すぐに折れてしまうのではないかと思うほどに。
でも思った以上に使いやすい。

もう一方も短いこともあり軽い。
わざわざ真剣で筋力を調べた理由を、今さら実感する。

ただ、この二本を自分はどうしたら1番活かせるのか。
二本同時に握ってみても、すぐに手に馴染む。
片手で持っても重く感じることはない。

二本同時に持った方が効率はいいかもしれないが、長年剣道をやってきたにとっては、両手で刀を握った方が慣れている。
試しに長い方の刀を剣道の要領で振ってみる。
逆に刀が軽すぎて自由が利かない。


(……片手で振るように造られている)


鍛冶屋は、刀をどう扱うかは次第と言っていたが、暗に試されていたのかもしれない。
右手に長い一方の刀を持って振ったり、色々と試してみた。

最終的には直感で決まった。
というより、他は全て納得できなかったのだが、それだけは妙にしっくりしたのだ。

利き手の右手には長い刀。
左手は逆手で短い刀。

まだ慣れたとは言えないが、これならば身体能力の低さもカバーできる。


(身体能力も伸ばさなきゃな。やっぱり筋トレか!)


課題がどんどん増えていく。




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アニバサを1期から見直したい。



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