人は案外変わらないもの。
久し振りに会った兄は、雰囲気まで何一つ変わってなくて、心なしか安心した。
-004-
幸村が元服してからというもの、早朝の鍛練がの日課になっていた。
朝の弱いにとって、とても辛いことだったが……。
忍が朝に弱いのはどうなんだ、と言われれば反論できないが、弱いものは弱いのだ。
やっと慣れても、眠い目を擦ることはやめられない。
その日も、半分くらい寝ている状態で始めた幸村との鍛練だった。
目が覚めたと思ったら、既に疲労困憊で、自分は馬鹿じゃないのかと思っても、相手が馬鹿な主だからしょうがない。
そろそろ休憩、と言いかけたところに懐かしい人物がやってきた。
「兄さん!」
その人物は間違いなくの兄、六郎。
そして六郎は一瞬固まった後、嬉しそうに駆け寄ってくる。
「か! でっかくなったなぁ」
「おぉ! の兄上か!」
兄妹だけでなく、何故か幸村までも喜びの笑みを浮かべる。
「兄さんは変わらない」
嫌味を含んだ口調だったが、表情は変わらず満面の笑みのまま。
ほぼ3年振りの再開の兄妹は誰の目から見ても、仲が良く微笑ましかった。
それが、普段は年齢に相応しくない態度を見せるだったからこそ。
やっぱりいつも強がっているのかなぁ、などと遠くからその光景を傍観している佐助は思う。
「其方の方がお前の仕えてる人か」
「某、真田源次郎幸村と申す」
幸村のことだと思われる言葉に、律儀にも自己紹介をする幸村。
そしても続けて、はい、と返事を返す。
幸村のことは信玄から聞いていたらしく、幸村の名前を聞いて納得したような反応を見せる六郎。
そして幸村なりに気を使ったのだろう。
兄妹2人を残して、いつの間にかどこかへ消えてしまった。
静かに立ち去る幸村を見て、佐助が幸村の成長を少し喜んでいたり。
まだ幼いにとって、肉親は兄の六郎ただ1人。
忍なのだから珍しいことではないが、普段は優秀で、無理に感情を抑えてるには、そんな兄が近くにいるということはとても心強く、そして嬉しかった。
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ただ再会を書きたかっただけ。
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