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倒れ込んで来たの脈を確認する。
なんの異常もなく、ただ眠ってるだけのようで尚更驚いてしまう。

ただの睡眠薬で、こんなに早く、簡単にが眠るだなんて。


「どうですか? 言った通りでしょう」
「……真田の旦那に会うのは、が起きてからでいいか」


とりあえずに聞きたいことがいくつかある。


「もちろんです。たぶん二時間もすれば起きると思います」
「分かった。が起きたらまた来る。あんたはここで自由にしていてくれ」
「分かりました」


天井裏の気配を確認してから、佐助はを抱えて部屋を出た。
忍小屋にを寝かせ、自分は幸村に報告に向かう。

詳しいことはに後で話させればいいから、とりあえず大体のことだけ話せばいいのだろう。

……しかし。


(また抜け出して団子でも買いに行ったな……)


に呼ばれるまでは幸村を見張っていたのだが、自分が消えた瞬間に抜け出したらしい。
本当に仕事を増やさないでほしい。




***




案の定幸村は、行き付けの店で団子を食べていた。


「旦那? 何してるの」
「さ、佐助!」
「急用ができた。戻るよ」


さっさと代金を払って、皿に大盛りに盛られた団子を包んでもらい、幸村を引きずるようにして連れ帰る。
あまり時間がないので、道中で訳を話しながらだ。


「怪しいけど、たぶん凄腕。後は旦那が決断して」
「わ、わかった!」


後はが起きるだけ。
おそらく起きる頃合いだろう。




***




幸村には自室で待機してもらい、佐助はすぐにの様子を見に行った。

佐助が戻った物音でかもしれないが、ちょうどが起きたらしい。
またしても宣言どおり、ちょうど二時間弱だ。

彼女は本当にただ眠っていたらしく、完璧に寝ぼけている。


「長? どうして…あー……」


とりあえずは覚醒したらしい。


「体調悪かったりした?」
「いいえ、万全でした」
「ただの睡眠薬?」
「はい、たぶん。臭いも味も一切ないものでした」


敵味方はまだ定まらないが、どうやらあの怪しい青年の腕を認める他ないらしい。


「旦那に会わせるのは、が起きるまで待ってもらった。すぐ行けそう?」
「はい。彼を受け入れるのですか?」
「分かんない。後は旦那が決める」


正直は、あの薬師を信じていいのか分からなかった。
腕が良いだけに裏切りが怖い。

でも人の良い幸村はきっと、愛想の良い彼を簡単に受け入れてしまうだろう。


「どう思う?」


突然のその質問も、どう答えるか迷ったが、考えはきっと佐助と同じ。


「裏切らない限りは、ここに必要な人材だと思います」


あんな薬を調合出来る人は、これまでに見たことがなかった。
きっと彼は、毒薬などの調合にも長けているのだろう。

味方であればこれ以上ないほど心強いが、敵だったら……。
考えただけで背筋が凍る。
忍にでも効くのだから、城中の人間を殺せると言っても過言ではない。


「……まぁ、何も起こらないのが一番なんだよね」


結局増えるのは忍の仕事。
も佐助も考えていることは同じなのか、嬉しいとは言えない表情だ。


「……行こうか」
「はい」


もう余計なことを考えても仕方ない、か。




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***
場面変わることが多い。


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140303 修正